みどりの歯科クリニック

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ブドウの科学

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【連載26】ブドウの科学 11.まとめ

【連載26】では、ブドウのお話しをしました。

皆さまには、ブドウの歴史や、品種、生産国などに、興味を持って頂ければ幸いです。

みどりの歯科クリニックは、これからも皆様と共に歩んで行きたいと思っております。
どうぞお気軽にお立ち寄りのうえ、ご遠慮なくご相談下さいますようお願い致します。

 

2019-05-12 12:00:00

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【連載26】ブドウの科学 10.チリで蘇ったカルメネール


チリでブドウ栽培が始まる
フィロキセラ禍が西欧のブドウを襲う少し前、1850年代初めのことです(*1)。
フランス・ボルドーから、挿し木用のブドウの枝(挿し穂)が、南米・チリに持ち込まれました。

挿し穂の中には、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローと共に、カルメネールの枝も見られました。

ところが、その枝をブドウ畑に植え付ける際、メルローとカルメネールを混在させてしまったようです。
そしてこの2品種は、収穫されワインになっても区別されず、メルローと呼ばれていました。

チリ産のメルローはカルメネールだった
そのなかで、チリのワイン産業は順調に発展し、世界各地にワインを輸出しはじめました。
すると、チリ産のメルローは従来のメルローとは違う、と専門家の間でも話題になりました。

そしてこの謎を解いたのが、フランス・モンペリエ大学のブルシコ(J.M. Boursiquot)教授でした。
1994年、彼は問題のブドウをDNA解析し、次のように結論づけたのです。

「チリでメルローと呼ばれる早熟のブドウ品種は、ボルドー原産のカルメネールである。」

(注記)
(*1) Sandy Block,MW(2007): When I first heard about Carmenere,I was certain it was a hoax.


 




 

2019-05-05 12:00:00

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【連載26】ブドウの科学 9.祖国フランスからカルメネールが消える


栽培地が大きく偏在
現在、カルメネールの栽培面積は世界全体で1.9万ha、
カベルネ・ソーヴィニヨンの33.7万haと比べると、約1/18 しかありません(*1)。

右上図では、その国別内訳を大きい順に並べました。
第1位はチリです。第2位の中国と合わせると、全世界の99%以上を占めています。

この2国に大きく離れて、第3位のブルガリア、そして第4位の米国が続いています。

西欧諸国の名が見られないのも、カルメネールの顕著な特徴です。

ボルドーのブドウが襲われた
カルメネールの原産地はボルドーで、かつてはグラーヴなどで広く栽培されていました。
しかし1852年にウドンコ病が流行し、カルメネールも大きな被害を受けました。

さらに1863年には、ローヌ地方でフィロキセラ(和名:ブドウネアブラムシ)が発生、
フランス全土だけでなく周辺諸国にまで広がり、ボルドーのブドウも壊滅的な打撃を受けました。

その後のブドウ畑再生では、栽培が難しいカルメネールは敬遠され、別の品種が植えられました。
こうしてカルメネールは、原産地ボルドーから姿を消してしまったのです。

(注記)
(*1) OIV(2018); Grapevine Varieties' Area by Country 2015(Latest update; March 2018).


 





 

2019-04-28 12:00:00

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【連載26】ブドウの科学 8.カルメネールの祖先を探る


カベルネ・ソーヴィニヨンは、DNA解析が行われる前まで、最も古い黒ブドウ品種だろうと言われて来ました(*1)。
これと並び称せられるのが、最近注目されているカルメネールです。

ここでは、これらの品種とその祖先についてお話ししましょう。

ビチュリカ(Biturica)は ローマ時代のワイン
ローマ帝国の時代、現在のフランス・ボルドーの町は、ビチュリカと呼ばれていました。
そして、町と同じ名前のワイン、「ビチュリカ」 が当時のローマでは大人気でした。

このビチュリカの原産地は、「博物誌」の著者・大プリニウス(A.D.23-79)によると、現在のスペインでした。

カルメネールの祖先は ビチュリカかも?
現在、「プレディカート・ディ・ビチュリカ」と言う名のワインが、イタリア・トスカーナで造られています。
これは、イタリアが世界に誇るブドウ品種、サンジョベーゼをメインにしたブレンド・ワインです。

サンジョベーゼと組み合わせる品種は、ワイン名の後半部分、「ビチュリカ」が暗示しています。
そして、実際にはボルドーを代表する品種、カルメネールやカベルネ・ソーヴィニヨンが使われるようです。

このように、カルメネールやカベルネ・ソーヴィニヨンの祖先は、ローマ時代のビチュリカにまで遡(さかのぼ)るようにも見えます。

ヴィドウ(Vidure)は 黒ブドウの原種?
カルメネールは、ヨーロッパ系ブドウのなかで、最も古い品種の1つと言われています。
そして、幾つかの有名な品種の原種、と推定されています。

また、長い時間をかけて作り上げた、カベルネ・ソーヴィニヨンのクローン、とも言われます(*2)。

ところでボルドー地方では、このカベルネ・ソーヴィニヨンのクローンを、「ヴィドゥ」と呼びます。
かつてはこの「ヴィドゥ」が、ボルドー地方の全ての黒ブドウの原種、と考えられていました。

(注記)
(*1) 1996年のDNA解析で、カベルネ・ソーヴィニヨンは17世紀に生まれたことがわかりました。
(*2) クローンは、接ぎ木や挿し木により繁殖させるので、良質な個体の形質が受け継がれます。


 




 

2019-04-21 12:00:00

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【連載26】ブドウの科学 7.黒ブドウの王様:カベルネ・ソーヴィニヨン


世界最大のワイン用ブドウ品種
カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培面積は世界全体で33.7万haで、ワイン用ブドウ品種としては世界最大です(*1)。

右上図では、その国別内訳を大きい順に並べました。
中国が第1位で、フランス, チリ, 米国,オーストラリアが続いています。

カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培地が、西欧諸国からニュー・ワールドまで、全世界に広がっていることがわかります。

生まれはフランスの南西地方?
1996年、米国・カリフォルニア大学デイヴィス校は、カベルネ・ソーヴィニヨンのDNA解析結果を公表しました。

それによると、この品種は、カベルネ・フランとソーヴィニヨン・ブランの交配により生まれました。
その時期は17世紀と比較的新しく、フランスの南西地方で自然交配した可能性が高い、とされています。

カベルネ・フランとソーヴィニヨン・ブランは、共にフランス・ボルドー原産のブドウ品種です。

そして、後者の名前の前半部分(Sauvignon)は、「野生」を意味する仏語 "Sauvage" に由来すると言われています。
この品種の元をたどると、フランス南西部固有の、野生ブドウ品種にたどり着くからです。

(注記)
(*1) OIV(2018); Grapevine Varieties' Area by Country 2015(Latest update; March 2018).


 





 

2019-04-14 12:00:00

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【連載26】ブドウの科学 6.世界のブドウ品種と栽培面積


ブドウの品種数は約1万
現在、全世界では、約1万種のブドウ品種が知られています(*1)。

しかし、栽培面積がある程度大きな品種は、そう多くはありません。

そのため、上位33品種だけで全栽培面積の約半分、
さらに、上位13品種では全栽培面積の1/3以上を占める、と言われています。

世界の主なブドウ品種
右上図は、栽培面積から見た世界のブドウ、上位8品種のグラフです(*2)。

・生食用ブドウが上位を占める
第1位の巨峰は栽培面積36.5万ha、生食用のブドウ品種です。
原産地は日本で、1942年に大井上(おおいのうえ)さんが作出しました。

しかし現在、日本の栽培面積は世界全体の約1%しかなく、ほぼ全てを中国が占めています(*3)。

第3位のサルタナは、生食・干しブドウ・ワインの3用途に使われ、"3-way grape"と呼ばれるブドウ品種です。
栽培面積の国別内訳では、トルコ、米国、イランの上位3国が、世界全体の8割近くを占めています。

・ワイン用では黒ブドウが優勢
ワイン用では黒ブドウ品種が優勢です。
第2位のカベルネ・ソーヴィニヨンを筆頭に、4位メルロー、5位テンプラニーリョ、そして8位シラーと続きます。

・ワイン用の白ブドウとシャルドネ
ワイン用白ブドウ品種では、第6位アイレンと7位シャルドネがほぼ並んでいます。

アイレンではスペイン一国だけで、世界の栽培面積の99%以上を占めています。

一方、シャルドネはそれとは対照的で、世界の数多くの国々で栽培されています。

しかし、フランスと米国の栽培面積が大きく、2国で世界全体の半分近くを占めます。
それに続くのが、オーストラリア、イタリア、そしてチリです。

(注記)
(*1) OIV(2017); Distribution of the world's grapevine varieties, the International Organisation of Vine and Wine(OIV).
(*2) OIV(2018); Grapevine Varieties' Area by Country 2015(Latest update; March 2018).
(*3) 農水省(2019);平成28年産 特産果樹生産動態等調査、2019年3月18日.


 






 

2019-04-07 12:00:00

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【連載26】ブドウの科学 5.イタリアの主なブドウ品種


イタリアの主なブドウ品種
右上図は、イタリアの主なブドウ品種を、栽培面積の順に並べたグラフです(*1)。

この上位10品種を合わせた栽培面積は、全体の4割弱しかありません。
スペインとフランスでは約7割でしたから、かなり小さいことがわかります。

第1位のサンジョヴェーゼの栽培面積は5.4万haで、唯一、5万haを超えています。
2位以下の栽培面積は、いずれも1位の半分以下で、顕著な差は見られません。

イタリア全体の栽培面積は、最近15年間に約2割減少しています。

サンジョヴェーゼ(Sangiovese)
サンジョヴェーゼの栽培は、世界的に見てイタリアに偏在しています(*2)。
世界の栽培面積の約9割をイタリアが占め、アルゼンチン、フランスが続きます。

現在、イタリアではトスカーナ州を中心としつつ、その周辺地域でもサンジョヴェーゼが栽培されています。

また、16世紀末の文献によると、当時のイタリア・トスカーナでは、サンジョヴェーゼと思われるブドウから、優れたワインが造られていたそうです。

その名前の由来
サンジョヴェーゼと言う名前は、ラテン語の"sanguis Jovis"に由来します。
"sanguis"は血液、"Jovis"はジュピターでローマ神話の主神です。

従って、この品種の名前は「主神ジュピターの血」を意味しています。

(注記)
(*1) OIV(2017); Distribution of the world's grapevine varieties, the International Organisation of Vine and Wine(OIV).
(*2) OIV(2018); Grapevine Varieties' Area by Country 2015(Latest update; March 2018).


 





 

2019-03-31 12:00:00

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【連載26】ブドウの科学 4.フランスの主なブドウ品種


フランスの主なブドウ品種
右上図は、フランスの主なブドウ品種を、栽培面積の順に並べたグラフです(*1)。
この上位10品種が、全栽培面積の約7割を占めています。

第1位メルローの栽培面積は11.2万haで、唯一、10万haを超えています。
これに、2位のユニ・ブランと3位グルナッシュを加えると、全栽培面積の1/3以上になります。

メルロー(Merlot)
メルローは、世界中で最も広く栽培されている品種の一つです。

栽培面積も広大で、黒ブドウ品種の中では世界第2位を誇ります。
その中でフランスは、全世界の4割強を占めています(*2)。

フランスで最も重要な産地は、ボルドーおよびフランス南西部です。
最近では、フランス南部の栽培面積増加が目立ちました。

その名前の由来
メルローの原産地は、フランスのボルドーと言われています。
そして「メルロー」という名も、この地方で生まれたのだそうです。

昔々、メドック地方にメルロー(merlau)と言う黒い鳥がいました。
その鳥は、ブドウの木で熟している実を食べるのが大好きでした。

これを見た人々は、そのブドウをメルローと呼ぶようになりました。


ユニ・ブラン(Ugni Blanc)とグルナッシュ(Garnacha Tinta)
メルローと違って、この2品種の栽培地は世界的にかなり遍在しています。

ユニ・ブランの栽培面積は、フランスとイタリアの2か国だけで、全世界の9割強を占めます。
またグルナッシュは、フランスとスペインで全世界の約9割を占めています。

(注記)
(*1) OIV(2017); Distribution of the world's grapevine varieties, the International Organisation of Vine and Wine(OIV).
(*2) OIV(2018); Grapevine Varieties' Area by Country 2015(Latest update; March 2018).


 





 

2019-03-24 12:00:00

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【連載26】ブドウの科学 3.スペインを代表する2大品種


スペインの主なブドウ品種
右上図は、スペインの主なブドウ品種を、栽培面積の順に並べたグラフです(*1)。
この上位10品種が、全栽培面積の7割強を占めています。

中でも、第1位のアイレンと2位のテンプラニーリョは、3位以下を圧倒しています。
この2品種だけで、全栽培面積の4割以上を占めています。

世界的にもスペインに偏在
アイレンは、世界的に見てもスペインに偏在しています(*2)。
実に、世界の栽培面積の99%以上をスペインが占めています。

その傾向は、テンプラニーリョも同じです。
世界全体の約9割をスペインが占め、ポルトガル、アルゼンチンが続きます。

アイレン(Airen)
アイレンは、スペイン原産の白ブドウで、その栽培には長い歴史があります。
数多いブドウ品種の中で、2004年時点では栽培面積が世界第1位でした。

しかし、その後は栽培面積、順位共に後退を続けてきました。
最近では、テンプラニーリョなど黒ブドウへの植え替えが進んでいます。

テンプラニーリョ(Tempranillo)
テンプラニーリョは、スペイン北部が原産の黒ブドウです。
古代ローマの文献にも、「ヒスパニアで栽培されるテンプラニーリョ」の記述が見られます。

最近の、品種毎栽培面積の世界ランキングでは、アイレンよりも上位です。
そして、ワイン用黒ブドウ品種に限ると、世界第3位です。

(注記)
(*1) OIV(2017); Distribution of the World's Grapevine Varieties, the International Organisation of Vine and Wine(OIV).
(*2) OIV(2018); Grapevine Varieties' Area by Country 2015(Latest update; March 2018).


 





 

2019-03-17 12:00:00

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【連載26】ブドウの科学 2.世界のブドウ栽培と生産量


今では世界中の色々な国で、ブドウが栽培されています。

ここでは、その中でも特にブドウ栽培が盛んな国はどこか?
そして、そのブドウは何に使われるか? についてお話ししましょう。

主要国のブドウ栽培面積
右上図は、世界の主要国のブドウ栽培面積です(*1)(*2)。

収穫したブドウの、半分以上がワイン原料となる国が、赤色と黄色です。
赤色は西欧の国、黄色はニュー・ワールドの国です。

世界第1位はスペインで、3位フランス、4位イタリアと続きます。
これら伝統的なワイン生産国では、ブドウ栽培面積も大きいことがわかります。

一方、ブドウの半分以上を果物として生食する国が、緑色です。
その代表例が、世界第2位の中国です。

ブドウ生産量
右中図は、世界の主要国のブドウ生産量です。

ダントツの世界第1位は、大半を生食する中国です。

それに続く、2位イタリア、4位フランス、5位スペインが、伝統的なワイン生産国です。
3位の米国は、ニュー・ワールドと呼ばれる新しいワイン生産国です。

ワイン? それとも果物?
右下図は、主要国におけるブドウの用途を、世界地図上に円グラフ表示したものです。
紫色はワイン、黄色が干しブドウ、そして緑色は生食(果物)です。

ユーラシア大陸の西方と東方では、ブドウの用途が異なることがわかります。

すなわち西方のヨーロッパでは、ほとんどが醸造されてワインになります。
一方、東方のアジア方面では、ほとんどが果物として生食されています。


(注記)
(*1) OIV(2018); Statistical Report on World Vitiviniculture 2018, International Organisation of Vine and Wine(OIV).
(*2) 参考: 国連食糧農業機関のデータ(FAOSTAT)(2017).


 







 

2019-03-10 12:00:00

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