みどりの歯科クリニック

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【連載32】アドリア海を行く 4.シェイクスピアの「ベニスの商人」

【連載32】アドリア海を行く 4.シェイクスピアの「ベニスの商人」


ベニスの貿易商とユダヤの高利貸し
このお話しの舞台は、かつて 「アドリア海の女王」と呼ばれ栄えたベニスです(*1)(*2)。

貿易商アントニオは友達バサーニオから結婚資金を貸してと頼まれるが、財産は今航海中の商船のなかでした。
そこで彼はユダヤ人の高利貸しシャイロックから、金を借りることにしました。

シャイロックは、日頃の恨みを晴らすチャンスと思い、条件を付けました。、
「もし金を返せない場合、代わりにアントニオの肉1ポンドを取る。」

裁判所の裁きを求める
ところがその後、アントニオの船が難破して、彼は全財産を失います。
一方、バサーニオは大富豪の娘と結婚し、彼女から返済金をもらいます。

そこで、シャイロックに借金を返済しようとしますが、拒否されます。
それどころか、彼は裁判所にアントニオを訴え、体の肉1ポンドを要求したのです。

肉は良いが血は1滴も流すな
裁判官は事の次第を確かめると、シャイロックにこう命じました。
「肉は取って良いが血は1滴も流すな。もしも流せば全財産を没収する。」

これを不可能と知った彼は、それなら貸したお金を返して、と申し立てます。

すると裁判官は、ベニスの法律を見せながら、こう言い放ちました。
「待て、ユダヤ人。今ここで、外国人のお前がベニス市民を殺そうとした。

この場合、お前の財産の半分は狙(ねら)われた市民が取り、残る半分は国家が没収するのが定めだ。
そしてお前の命は、ひとえに元首のご慈悲にゆだねられる。」

キリスト教の慈悲
元首、そして命を狙われたアントニオは、キリスト教徒の慈悲深さを示しました。

その結果、シャイロックは命を救われ、ユダヤ教からキリスト教に改宗しました。
さらに財産の国家没収も免れ、彼の死後には全財産が娘に受け継がれることになりました。

(注記)
(*1) 坪内逍遥訳(1933):ヱ゛ニスの商人, 新修シェークスピヤ全集第十五卷, 中央公論社.
(*2) Charles & Mary Lam(1910?):Tales from Shakespeare, The Merchant of Venice, p.98-113.
なお (*2)は、シェイクスピアの戯曲20篇を、ラム・メアリーとチャールズの姉弟が、少年少女向けの物語に改変・公開したものです(1807)。日本では「シェイクスピア物語」の書名で、幾度も和訳が出版されています。
 



 

2020-03-08 08:00:00

アドリア海を行く